代表挨拶

代表取締役
林 英幸
協調・協和・有言実行・不易流行

これからの企業について考え、自らの企業を変革する

当社は今年創業45年目を迎える地質調査を主な生業とする小さな企業です。また、私自身は創業者より企業を承継した後継者であり、承継から今年で干支が一廻り(12年)し、評価が問われる時期となりました。

震災後10~30代の若手社員の増加に伴い、今まで企業を支えてくれた50代の社員との間に意識や常識の差異が表面化したことを機に、今後の企業の在り方と存在意義について考え、魅力ある企業とは、人財とは、企業を支える人財育成とは等々、企業の変革が迫られております。

これからの企業に求められるもの

中小企業と大企業の違いは定義上、資本金や従業員数等の規定があり区別されますが、中小企業が最も大企業と違うのは、地域に直接貢献できる人財の育成が出来る点ではないでしょうか。結果、中小企業は地域に必要とされる存在となり、必要な企業は存続可能な企業となると考えています。さらに地域で必要とされる企業となるために、人財の育成は今後の企業に課せられた最も大きな使命と考えます。

今後人口の減少に伴って経済も発展型から熟成型に変化し、近い将来全く新しい時代となることは容易に想定される中で、中小企業は安定性が低いという理由で、人財は安定している大手企業に流れ、社員の確保も難しくなると予想する中小企業の経営者の声をたくさん聞きます。でもこれは経営者がそう思い込んでいる、または人財確保出2来ない言い訳でしかないのでは?

人財が確保できるのはその企業にいる人財の魅力であり、人財の育成は企業が社員の成長体感経験のチャンスを作ることに他ならないのではないでしょうか。言い訳で現実は変えられません。無いものねだりでは解決しないのが現実です。現実が正解です。そこには必ずその現実に至った理由があります。

短所を前向きに捉えれば中小企業は安定性が低い分、どんな方向にでも自在に変化できることなのです。

大企業も最初から大企業であったわけではありません。一中小企業から始まり人(人財)の成長とともに企業も成長した結果が大企業とも言えます。もしそこに違いがあるとすれば、経営者が現実をマイナスと捉えるかプラスと捉えるかの認識の違い、そこからくる覚悟と行動の違いなのかもしれません。そこには大手企業も中小企業も違いは無いはずです。きっとアクティブに現実を認識した企業の経営者は、明確な意思と覚悟を持って人財の育成を行ってきたのではないでしょうか。

企業を繁栄させるには人財の育成が重要であると痛感します。しかしながら、経済的な理由や社員不足などの問題から、中小企業では地域貢献や人財育成が十分に実施できている企業が少ないようにも思えます。

では、人財育成とは何でしょう? 地域貢献とは何でしょう? 本当に経済的な理由? お金をかけないと出来ないことなのでしょうか? 社員が夢や希望を持つ、必要とされる人間になりたいと願う、誰かの役に立ちたいと願う、幸せになりたいと願う、こんな単純な事がお金をかけないと出来ないのでしょうか……。

いいえ、実はこれらを体感できる環境は身の回りにいくらでもあるはずです。

当社は地域の環境活動やボランティアに社員の積極的な参加を推奨しています。

価値観の高い人々と行動を共にすることで人としての成長が見込めるからです。

人財の育成とは社員を業務遂行する為の機械に仕立て上げることではありません。社員が人として成長し会社に夢や希望を持ち、企業にそして地域に貢献できる人財になってもらうことです。

山北調査設計株式会社 代表取締役 林 英幸

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